■■ 大学・大学院 ■■


 写真は、古代ギリシアの時代に、デルフォイのアポロ神殿に掲げられていたという「汝自身を知れ」という名句です。
 ラテン文字でこれを表記すると
 「GNOTHI SEAUTON」
となり、「グノーティ・セァトン」と発音するそうです。

 法政大学では、学問を志す者すべてのモットーとしてこれを大学院棟入口のロビーに掲げています。

◆法政大学法学部政治学科・国際政治学科



 法政大学法学部政治学科国際政治学科には「自由と進歩」の気風が満ち溢れています。
 私は政治学科の教授ですが、政治学科と2005年に同学科から分離して誕生した国際政治学科の双方とも、教員は個性派揃いです。とはいえ、教員相互の関係は極めて良く、たとえば教育プログラムのあり方について、それぞれの学科会議や合同学科会議等において常に検討が進められ、ときには激論が交わされることもあります。また、政治学コロキアムと称する両学科教員間の研究報告会もあり、相互の研鑽にも努めています。

◆法政大学大学院政治学研究科・公共政策研究科


 私は、政治学研究科の大学院教授でもあります。とはいえ、大学院で私が担当する科目は公共政策研究科に開講される科目といわば二枚看板で、実際には両研究科の学生が合同で受講します。修士論文や博士論文の指導を行う指導教授としては、正式には政治学研究科の大学院生だけが対象になりますが、実際には公共政策研究科に属する大学院生の指導も行っています。
 法政大学の大学院は、研究職を目指す有能な人材を育成することはもちろんですが、併せて職業経験を有するいわゆる社会人を歓迎し、その旺盛な研究心に応えるプログラムを用意しています。
 かつて政治学研究科では、夜間型の「政策研究プログラム(Hosei School of Policy Studies、略称HPS)を置き、市町村や都道府県に勤める職員をはじめ、広く公共政策課題に取り組む人々の研究意欲に応えてきました。今日では、大学院の再編を経て、その役割は公共政策研究科が担っています。
 幸い地の利は良く、市ヶ谷駅と飯田橋駅の間、どちらから歩いても10分程度のところに位置しています。そして有職者の通学を考慮して平日に開講される多くの課目は18時30分から始まります。修士論文中間報告会やイベントの類が配置されることが多い土曜日を除くと、週に2日の通学でも2年間で必要単位を修得することができます。
 社会人入試では学部時代の専攻は問いませんし、外国語の試験はありません。また、大学の学部を卒業していない方であっても、経歴等に応じて受験資格が認められることがあります。
 また、アジアを中心とした留学生も数多く集っています。国境を越えた議論によっても本学の「自由と進歩」の精神を実感できると思います。

◆担当科目


 私が、法政大学および同大学院において担当してきた科目は、以下のとおりです。

------  学部設置科目  ------
 「自治体論」(地方自治論)
 「公共政策インターンシップ」「Global Internship」
 「演習」
 これらの中で「公共政策インターンシップ」「Global Internship」は、「オムニバス方式」あるいは「リレー方式」などと呼ばれる方法を一部に取り入れていますが、主担当は置くもののほぼ年間を通じて教員が交替で授業を行う科目もあります。以下の科目がそれにあたります。
 「政治学の基礎概念」
 「法とスポーツ」

------ 大学院設置科目 ------
 「自治体研究」
 「自治制度研究」
 「行政過程特殊研究」

 「自治体論」は、かつては「地方自治論」という名称でした。また、他大学では「地方行政論」の課目名で類似内容を講義したこともあります。
 幸いなことに、法政大学では、極めて多方面にわたる諸政策について、それぞれの専門家が数多くの講義課目を開設しています。そこで私は「自治体論」においては、諸政策に通底する制度を重視し、その深い理解を目指すことにしています。

 「公共政策インターンシップ」「Global Internship」は、前者が政治学科、後者が国際政治学科に設置された課目です。この両者は二枚看板で同一の教室で進められます。
 近年では多くの大学で学生の「インターンシップ」が奨励されるようになりましたが、正式に大学の履修課目として単位が認定されるものは、そう多くはないようです。この「公共政策インターンシップ」「Global Internship」は、単に学生が実習するばかりではなく、事前の学習と事後の口頭報告および報告書作成が義務付けられます。すなわち、プレゼンテーションとリポート作成といった表現力を養う課目でもあります。
 この課目の指導は、コーディネーター役の担当教員以外に、政治学科・国際政治学科の専任教員、さらに学外からも講師を招いて、集団で行います。
 実習先は、学生自身が希望するところと交渉することを基本にしています。もちろん、こちらから受講生に紹介したり、実習希望を大学でとりまとめて交渉したりということもありますが、それは少数に止まります。自分自身で全てに挑戦した履修者に聞くと、無事に報告書を作成した後には大きな達成感が得られ、後輩にも是非勧めたいと口を揃えます。
 この課目においては、単に職業体験をすればよいというものではありません。実習先の選択には、実習を通じて何を体得したいのか、が問われます。単位認定の対象としては、「公共政策課題」に取り組む事業主体であることが求められます。実際には、海外を活動拠点とするNGOに単身飛び込む学生も毎年います。
 私は、主担当を降りた後も実習前は自治体の概説、実習後は口頭報告の指導で、年に2~3回授業を行っています。

 「演習」は、ゼミナールのことです。詳しくは、「ゼミナール」の項をご覧ください。

 「政治学の基礎概念」については「自治」と「二元代表民主制」、「法とスポーツ」については「スポーツ振興と行政」を毎年担当しています。

 大学院設置課目の「自治体研究」は、自治体を公共政策課題の解決装置の1つとしてラジカルに捉え直します。予備知識は求めず、ほぼゼロの状態から自治体を理論的に導出し、現実のあり方を根源的に批判し検証します。
 例年受講生には現役の自治体職員が含まれますが、職務を一歩離れて「常識」を疑うところから出発します。かつての受講生にこの手法を「ソクラテス・メソッド」と呼んだ者がいました。そうかもしれません。
 有職者の大学院生はとくに時間のやりくりが大変だと思いますので、私はリポートの提出は求めません。導入部の講義を除き、毎回行う相互の議論を大切にしています。

 「自治制度研究」は、現行の日本国憲法・地方自治法体制を深く理解するとともに、旧制度から現行制度への「連続と断絶」を考究するために、明治維新期からの旧制度を原典に直接あたる史料解読を進めます。
 旧字体の漢字とカタカナおよび現在では使われない合字からなる史料を読み進めることは、経験豊かな社会人学生でもなかなか難しいようです。とはいえ、背景にある歴史的エピソードに高校までの学校教育とテレビや映画の時代劇や歴史ものなどが結びつくこともままあり、受講生の興味関心はさまざまな方向に向かいます。

 「行政過程特殊研究」は、大学院博士後期課程に設置されている課目です。これは、博士論文の完成を目指す大学院生を個別に指導するものです。

 私は、2008年度から学生センター長を拝命し、3年の任期を2期務めました。ここに詳しくは記しませんが、その任務は重く、授業よりも優先することが求められました。そこで、2009年度からは学部ゼミナールと大学院の論文指導を除き、講義科目は担当から外れました。大学院の科目担当に復したのは2012年度からでしたが、学部の講義科目「自治体論」は、ようやく2014年度に装いを改めて再開しました。
 学部および大学院の開講科目については、講義予定(シラバス)が法政大学のウェブサイトに公開されています。授業は必ずしも予定通りに進むとは限りません、いや正直なところ、予定通り進んだためしはありません。そのことをお含みのうえ、ご参照ください。

 ⇒ シラバスへ