■■ 技術情報 ■■

 本ウェブサイトは、スマートフォンへの対応を第1に考慮しています。ウェブページの次世代標準規格として策定が進められたHTML5(HyperText Markup Language 5)とCSS3(Cascading Style Sheets, level 3)を用いて作成しました。いわゆる「モバイルファースト」の理念に従い、レスポンシブ・ウェブデザインをリキッドレイアウトを組み合わせることで実現しています。この手法には、ウェブ・デザインの根底をなすそれまでの発想ないし手順を捨てる決断が求められました。ウェブ・アーキテクチャーとして頭を完全に切り換えて、いわば「思想」とも表現するに値するほどの深みを感じさせるこの思考法の基礎を理解するには相当の時間と労力を要しました。
 とはいえ、上記のことは制作者側の事情です。本ウェブサイトをご覧になる方は、難しいことを考える必要は全くありません。ちなみに、本ウェブサイトにパソコンでアクセスし、その画面サイズを狭めたり広めたりしてみれば、デザインの変化をご覧になることができます。横幅640ピクセルを閾値としてレイアウトが大きく変わりますが、それ以外のところでも記事の段組等が変化します。現在市場に出回っている携帯端末の画面最小幅は320ピクセルですが、横幅の最小値は300ピクセルに設定してあり、その値を下回るとスライドバーが画面下部に現れて横にスクロールさせて全体を見ることになります。
 この仕様は、スマートフォン、タブレット、パソコン、テレビなどさまざまな情報端末に一括して対応することを目的とするもので、デザインに多少の乱れが生じることは織り込み済みです。その許容範囲は、ウェブ・デザイナーの力量次第ということになりますが、この点については全く自信がありません。

 Retinaディスプレイへの対応も一応考慮していますが、スタイルシートが煩瑣となることを嫌い、データの読み込み時間が多少長くなる犠牲を払っています。とはいえ、データの軽量化に配慮していないわけではなく、画像ファイルはping形式ではなく、あえてgif形式を用いています。このあたりについてはマークアップ・エディターの領域ですが、実際に不安定な3G回線を経由したときなどにストレスを感じるようであれば、さらに一段工夫を進めることも考えています。
 全体構成は、携帯端末の操作性を重視してページ間の遷移を減らすべく、旧版を大胆に直しました。また、縦方向のスクロールは利用者のストレスが少ないことに鑑み、これまでどちらかというと好んで多用していた入れ子状態に配するブラウジング・コンテキスト(旧来の呼び方でいえば、インライン・フレーム)の採用を取りやめました。好みでいえば、Flashの技術も好きで、旧版開発の一時期においてはあらゆるコンテンツをFlashによって配置する全面採用を考えたことすらありましたが、すでにモバイル版Flash Playerの新規開発に終止符が打たれたことから、不採用とせざるを得ませんでした。第1版のときから組み込んでいたJavaScriptについても、この第9版では最初は外しました。これはそれを必要としない範囲で設計しようとしたためでFlashとは事情が違います。ところが、古いパソコンに搭載されているブラウザソフトに対応させるためには組み込む方が簡単なようですので、JavaScriptも利用して工夫することにしました。もっとも、あらゆるレガシーブラウザに対応することは難しく、どこまで時間とエネルギーをかけて開発するかは難問です。これらの判断は、ウェブ・プロデューサーの役目ということになります。

 肝心の内容については、元々の文章を本ウェブサイトに合わせて編集することも欠かせませんし、写真やイラストなどの画像ファイルも構成要素として相応の加工が必要です。いずれについても新たな視点に基づいて旧版を全面的に見直しました。
 すなわち、本ウェブサイトを制作するにあたり私は、ライター、ウェブ・アーキテクチャー、ウェブ・プロデューサー、エディター、グラフィック・エディター、ウェブ・デザイナー、マークアップ・エディターの各役割を一身で担ったわけです。各役割のバランスが大切なことは改めて指摘するまでもありません。もとより義務教育時代の「図工・美術」の評価が5段階中の「2」であった私は絵心が全くなく、写真は別ですが、作画やデザインには全く自信がありません。全体の水準は拙劣なデザインに足を引っ張られているかもしれませんが、これを1つの区切りとして改善を重ねて行きたいと思っています。